聞き取り困難症・聴覚情報処理障害(LiD/APD)
当事者ニーズに基づいた聴覚情報処理障害の診断と支援の手引きの開発 AMED
聴覚情報処理障害の症状を示す小児の学習支援のための検査法および補聴技術の開発 科研費

当事者の方へ

あれ?もしかしたら

こんな症状はありませんか?

  • 雑音の中では話が聞き取れない
  • 聴力検査では問題無いと診断された
  • 複数の人との会話や音は同時に聞き取れない
  • 口頭で言われた事は忘れてしまったり、理解しにくい
  • 早口や小さな声が聞き取りにくい
  • 話が長くなると途中から何を言っているのかわからなくなる
  • テレビや映画は字幕が無いとよくわからない

社会に出て気づく聞き取りにくさ

 LiD/APDは子どもの時から音の聞こえに違和感がある場合が多いですが、実際に聞き取りにくさを意識するようになるのは成長して社会に出てからという人が大勢います。『電話対応が苦手・仕事の指示やお客さんの声が聞き取れない』などの問題や、コロナ渦以降は『マスクやスクリーン越しの会話の聞き取りが困難』である状況に直面し、気づく人も多いです。

子どもの時に気づきにくいのはなぜ?

 前述のように、聴力検査では異常がみられないのが特徴です。本人も聞き取りにくさの基準がわからないため、皆そうなのかと思ってしまいます。また、子どもの頃は反応がズレていたとしても「天然な子」「抜けている子」と思われがちで大きな問題になりにくく、反応の違和感があっても『まだ子どもだから』と見逃すことがあります。周りの人がいち早く異変に気づき、環境調整などのサポートをすることが重要です。

自覚がある場合

騒がしい場所

  • 車の走行音
  • にぎやかな店内
  • コピー機や
    空調の音がする室内

複数の人が同時に話すとき

  • 会議などで会話が重なる
  • 複数人のグループで談笑

電話などを通した声

  • 電話やインターカムの声
  • オンラインミーティング
  • TVの音声

初対面の相手や早口、小声の会話

  • 初対面時の会話
  • 早口や長話
  • 小声での会話

第三者が気付く場合

  • 先生の全体への声掛け(指示)に気づかず、
    周りを見てから行動し始める
  • 聞き間違いや聞き返しがとても多い
  • 会話中に目が合わず、口元を見ている
  • 名前を呼ばれていなくとも度々返事をする