LiD/APDであるかどうかを診断するためには、様々な検査が必要です。日本ではまだ診断基準が定まっていないため、検査結果から総合的に判断することになります。一言にLiD/APDといっても、背景要因や聞き取りにくさの程度・どんな状況で聞き取り困難になるかといった特性は異なるものです。自身の詳細を知ることで自分にとって最善の対処法を知ることに繋がり、また、別の病気や障害が隠れていないかも調べることができます。
どのような検査をどの程度行うかは医療機関によって異なりますが、ここでは大阪公立大学医学部附属病院の例を紹介します
聴力に異常が無いのに原因不明の聞き取りにくさに悩んでいた人にとって、LiD/APDが原因だと判明するとホッとする人が多いようです。聞き取れないことによってネガティブな評価を受けたり、自己評価が低くなっていた人も自分自身を責める必要が無いと知って前向きに受け止める傾向にあります。
一方で、障害という言葉にショックを受ける人も少なくありません。しかし、自分の具体的な特性や困難を知ることによって自分に合った対処法や改善法を選択できます。早めに診断されることは、日常生活の工夫が可能となって適応力が向上する大きな助けとなるでしょう。